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 ― 「鯨(くじら)」 ―

1982年に始まったIWC(国際捕鯨委員会)のモラトリアムにより、大型の商業捕鯨は全面禁止になったため、現在ではIWCの管理の対象とされない沿岸小型捕鯨が国の管理下で行われています。

また、日本は捕鯨推進国として、将来の食資源の重要な手がかりを得るために、国際捕鯨取締役条約に従って南極海と北西大西洋でミンククジラを対象とした捕鯨調査を続けています。


現在も捕鯨を続けているのは、原住民生存捕鯨として認められている国(アメリカ・ロシア)、モラトリアムに異議申立てをしている(ノルウェー)、IWCを脱退した(カナダ)IWCに加盟せず伝統的捕鯨を行なう(インドネシア)、IWC管轄外の小型の鯨類を捕っている(日本・グリーンランド)であります。

鯨肉について
鯨は3百年ほど前の江戸時代からすでに食用にされていた。

部位によりそれぞれ特有の名前があり、尻尾の付け根あたりの肉を「尾の身」、なんと言ってもナガスクジラが美味しいが、今日、口にできるのはミンククジラである。

鯨のアゴ骨を覆っている「鹿の子」、尾の身より硬めだが、脂肪の中に赤肉が点々と散らばっている模様がすばらしい。鯨の皮を皮下脂肪ごと切り分け乾燥させとものを「コロ」、おでんにはなくてはならない物。

下の部分を「サエズリ」、うねをを加工した「ベーコン」、尾っぽの部分は尾羽毛と書き「オバケ」と言う。鯨を覆う厚さ4〜6cmの脂肪部分を「本皮」、背側は黒く腹側は白い。腹の部分は筋が畑の畝に似ているところから「うね」と呼ばれている。

ハリハリ鍋
代表的な鯨料理と言えば「ハリハリ鍋」ハリハリと言うのは水菜を食べるときの音を表したもので、はりはり鍋には水菜が欠かせない。

かつおと昆布の一番だしを銅鍋で煮立て、水菜と尾の身の薄切りを一緒に入れる。パリパリした歯触りが身上だから煮すぎてはいけない。約十秒ほどで取り出し、お椀に盛る。

この時、生姜のしぼり汁を好みで入れ、最後に山椒を振っていただく。尾の身の柔らかさと水菜の歯応えが独特で、だしの味がじんわり口の中で広がっていく。

この様に種類豊富な鯨料理が、本当の意味で食卓に戻ってくるのはいつの事でしょうか?日本が古くから受け継ぐ食文化として鯨料理を伝えていって欲しいものである。


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